外資系リーマンのゆるコミット

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盛り上がりだけを考えるなら、若いうちに結婚式を挙げた方が絶対にいい

結婚式の盛り上がりだけを考えると、ある程度若いうちに式をあげたほうが絶対にいい。

結婚式の出席を重ねれば重ねるほど切にそう思う。

何回出ても結婚式は良いものに変わりはないし、特に近しい友人の式ともなれば感動はなおさら。参加しているこちらまで幸せな気持ちになることは間違いない。

とは言え、年齢を重ねるにつれ、結婚式に出た時の感じ方、感動の度合いが変わってきていることを実感する。

やはり周囲より早いタイミング、二人がまだ若いうちの結婚式の方が、会場はより盛り上がり、純粋な感動が起こりやすい。

新郎新婦の年齢がある程度高い結婚式も、落ち着いた雰囲気で別の良さはあるが、盛り上がりという意味では、若者同士の式に敵わない。

こうなってしまう理由は単純で、式の参列者、そして新郎新婦、共に年齢が高くなること。これに尽きる。 

参列者の平均年齢上昇による影響

まず、参列者の年齢が全体的に高くなることの影響について考えてみる。

結婚式全体の雰囲気や盛り上がりは、参列者の反応に大きく左右される。 

式には同世代の友人、知人を参列者として招くことが多いから、結婚する年齢が高いと、当然参列者の平均年齢も上がる。

参列者の平均年齢が上がれば、式の雰囲気は落ち着いたものになるのが自然とはいえ、落ち着きすぎて覚めた反応になってしまうのもそれはそれで寂しい。
 
いい歳した大人がワイワイ騒ぐもんじゃないってことはあるにしろ、それ以上に参列者が結婚式という儀式そのものに慣れ、場合によっては飽きている可能性がある。
 
結婚式の全体的な流れはおおよそ似たようなものだ。
 
挙式では、牧師のお言葉から始まり、照れ笑いで登場する新郎、純白のドレスに身をまとった新婦と父親の入場、指輪交換に誓いのキス、その後のブーケトスから記念撮影。
披露宴では、新郎の挨拶からの、主賓の言葉、乾杯で食事を楽しみながら、ケーキカットとファーストバイト、お酒を片手に新郎新婦を取り囲み、途中に二人の馴れ初めムービーや、内輪メンバーによる余興や友人スピーチが入り、新婦から両親への感動の手紙。
 
新郎新婦の好みによって多少の違いはあれど、結婚式の流れは人によってそんなに大きく変わるもんではない。
 
もちろん、同じ段取りでも新郎新婦と自分の関係性によって全然印象は違うが、そうは言っても式の雰囲気には慣れ、程度の差はあれマンネリ化する。
 
やっぱり1回目に参加した結婚式と、10回目に参加した結婚式では、参加する側の新鮮味は全然違う。
 
結婚式への列席を重ねると無意識にでも他の友人との結婚式と比較してしまったり、会場がかぶってたりしたらそれだけで既に新鮮味や緊張感は薄くなる。
 
私も1回目に参加した式では、そこまで親しくない先輩の結婚式にもかかわらず感動のあまり号泣してしまったが、正直ここ最近の結婚式で泣いた記憶がない。(感動していないわけではないが、ある程度冷静に見れるようになった。)
 
単に心がすさんでしまっただけのような気もして悲しくなるが、そもそも年齢と共に純粋な感動をしにくくなるのが人間というものだと、もはや開き直るしかない。
 
それに、感動が薄れるという意味では、既婚者比率が高くなっていくのも大きいと思う。
 
既婚者は、結婚に対してキラキラした夢を抱いていることはもはや無く、結婚とは地に足をつけた生活そのものだと身にしみて理解している。
 
参列者に独身メンバーが多いと、結婚への憧れとか、結婚式そのものへの羨望の眼差しがあったりして、自然と参列者の思いも熱くなるが、既婚者になるとそうもいかなくなる。
 
そもそも恋愛モードからは卒業しているので、二人の馴れ初めとか恋愛話を聞いても「懐かしいなあ」とか「若いなあ」みたいなオッサン、オバサン的な感想になりがちだし、何しろ結婚式を自分たちで一度やっているので、テーブルの花にずいぶんお金をかけてるな、とか、ご飯はそんなにイケてないな、とか、イヤらしい視点で式の様子を眺めたり、分析したり、私はしたことが無いが、そんな人もいるかもしれない。
 
とにかく、参列者が大いに共感し、感動するためには若いメンバーが多い方がいいことは間違いない。
 
なお、子持ちの男の中には、自分の娘が将来嫁いでいく姿を想像して泣くという、新たな感動メカニズムを持つ人種が出現するが、ここでは例外として扱うことにする。
 
また、精神的に若すぎる新郎新婦や参列者が、空気の読めないバカ騒ぎをして興醒めする式もあるようだが、これはどちらかというと個別の人間性の問題なので考慮しないことにする。
 
新郎新婦の年齢上昇による影響
 
参列者以上に、主役である新郎新婦の年齢によって、式の雰囲気が大きく変わるのは当然である。
 
まず、一定の年齢に達した二人から醸し出される「純愛オーラ」が薄くなることはどうしても避けられない。
 
若者同士の結婚式は、二人が愛だ恋だの語り合いながら、気持ち優先で一緒になっていることがすごく伝わるので、純粋な感動を呼びやすい。
 
一方、大人同士の恋愛は、単純な好き嫌いだけではなく、背後に色々な事情が見え隠れすることがある。
 
勤務先や収入、肩書きや家柄などのスペックにも惹かれたんだろうなとか、結婚のチャンスに恵まれず繰り返しの合コンの末やっと捕まえたんだなとか、性格の悪い人ならそんな邪推が入ったりする。
 
もし打算的なものや、妥協や折り合いなどの大人のドロドロした事情が二人の関係に垣間見えてしまうと、そこから純粋な感動がよびおこされることは無い。
 
なんだかんだ言っても結婚は神聖なものだし、参列者も結構そこにロマンティックなものを求めていたりする。
 
大人の事情ではなく、ピュアな恋愛の延長にその結婚があるかどうかは、参列者も結構敏感に感じ取る。
 
ここでやっかいなのは、もし二人に打算的な色が無く、超純愛の上に結婚までこぎつけていたとしても、いい歳をした大人同士が恋だ愛だと言っていたら周りが白けやすくやることだ。
 
20代の若者の馴れ初めやデートの思い出ムービーは微笑ましいが、30代以上のそれは見るに堪えない。
 
そもそも他人のノロケ話やラブラブ写真なんて誰も見たくはないものだが、結婚式の雰囲気によって、オープンに思いっきりノロケ話をすることもよしとされる。
 
しかし、それが許されるのもある程度若い世代までだ。
 
いい大人が好きだの愛してるだの公然と語り合う光景は割と寒いし、深い共感を呼ぶのはかなり難しい。
 
若いうちに式を挙げることの価値はそれなりにある
 
このように、新郎新婦はもちろん、参列者の平均年齢も上がることにより、結婚式全体のテンションが下がってしまうのは避けられないことだ。
 
かといって、別にいい歳したら結婚式をあげなくていいとは思わないし、大人同士の落ち着いた雰囲気の良い式だってある。
 
早く結婚したいからと言って、妥協して相手を選んだり、式だけを目的に結婚を決めたりするのは本末転倒だ。
 
だが、しかしだ、普通の人ならおそらく人生で一番注目を浴び、主役になれる晴れ舞台が結婚式だ。
 
その日に最高の感動、幸福感を参列者に与えたいなら、若い時に結婚する方がいいし、結婚式とはそれだけの価値があるイベントだと思う。