外資系リーマンのゆるコミット

必ずやります、たぶんそのうち

遺伝子に想いを馳せると、やっぱり子供は作るべきだと思う

私は以前から「ヒトとして生まれてきたからには、できるだけ子供を作って育てるべきである」思っている。

もちろん、人によって価値観は違うので、あえて子供を作らない夫婦や独身の道を選ぶ人たちを否定するつもりは無い。

また、身体的な問題で子供を作るのが難しいケースがあり、友人・知人で子供に恵まれない人も少なからずいるので、子供を作らない=悪だなんで無神経なことを言うつもりも無い。

しかし、子供を作らない人、結婚しない人の中には、「子供なんてお金がかかるだけだ」とか「結婚して子供がいたら、自分の時間が無くなってしまう」といった、「自分中心の」「目先の」損得で考えを決めてしまっている人もいて、少しもったいない気がしている。

そういう人たちは、子供を作ることについてもっと想像力を働かせて考えてみてもいいと思う。

子供を持つことは、「子供っていざ出来ると可愛い」とか「子供を作ると色々な経験が出来る」とか表面上の損得の話より、もっと大きな意味がある。

それは「後世に自分の遺伝子を残す」という生物として、一番原始的な「目的」を果たせるということだ。

仕事や遊びで忙しい毎日を過ごしていると、私たちは「生物としてまず何をすべきなのか」忘れがち。

「遺伝子を残すため」なんですよね、生物的には。

「遺伝子を残すために生きる」なんて、なんか偏ってて、しかも堅苦しいなーて思われるかもしれないけど、実際、人間以外のほとんどの生物は繁殖のために生きてますから。種が途絶えないよう、命を次の世代に繋ぐために日々獲物を取り、自分を外敵から守り、繁殖活動に勤しむ。

人間だって本来は同じ。人生での成功や失敗はそれぞれあれど、ちゃんと命を存続させて、子供が残せれば、とりあえず「生物的な」人生の目的は達成。

で、そんな学問的な?話はさておき、もっと単純な話「遺伝子を残せた」という実感は、特に人生の終盤で「自分は価値ある人生を送れた」と思えるようになるために、すごく大事なことなんじゃないかと思う。

若いうちは目先の自分のことで精一杯だし、自分が楽しければそれでいいやって思うかもしれないけど、歳を取って、死が近づいてきた時に、「遺伝子を残した」という事実があるかないかで、人生の意味付けが変わってくるように思う。

極端な話、いくら仕事でパッとしなくても、お金がたいして稼げなかったとしても、子供や孫が楽しく人生を送っている所を見たら、満足して一生を終えられるんじゃなかろうか。

自己実現をもたらす子供という存在

「自分が死ぬ前に世の中に何かを残す」

人生の「自己実現」を考える上で、このようなキーワードがあげられることがある。

一部の意識高い人たちは、「死ぬ前に何かを残す」ために「ある分野で大きな実績を残して名を残す」とか、「会社を興して後世に引き継ぐ」といった、壮大な目標を選んで邁進する。

でも、そんなハードルの高い目標よりも、もっと身近で、堅実に何かを残す方法がある。

子供を作ることだ。

私たちの子供は、紛れもなく自分たちが残した財産として、社会、そして世の中に残る。

そして、その子供たちがまた子供を作れば、自分の遺伝子は後世に渡って引き継がれる。

「何かのプロフェッショナルとして歴史に名を残す」、「有名企業の創業者として名前を轟かせる」、こういうこと自体は大変な偉業だが、それが故に誰にでもできることじゃない。

世界の99%の人は、自分の功績で世の中に何かを残す事とは無縁に一生を終える。

でも、遺伝子を後世に残す事は、多くの人に与えられたチャンスだ。

私たちはこの大きな「自己実現」の手段を、もっと積極的に評価すべきだ。

「自分の趣味を楽しみたいから子供は作らない」とか、「人間関係が面倒だから結婚はしない」とか、そんなことを言っていていいのだろうか。

もしかしたら、そんな目先の楽しみ、快適さを優先した結果、本当に大切なことを見逃しているかもしれない。

あえて結婚しない、子供を産まない選択をするのは自由だし、本人がそれで幸せならそれでいいことは確か。

でも、生物としての本質や、死を迎える時に果たして何を後悔するかということに想像を巡らせて、結婚をどうするか、子供どうするかということを考えてみてもいいんじゃないでしょうか。

 

余談だけど、「命を存続させて、遺伝子を残す」という生物としての基本命題に対して、日本の今の環境ってマジで異常。何しろ「命を存続させる」どころか命を自ら断つ人が多い、「遺伝子を残す」どころか少子化に向かっているんだから。生活が豊かになっているのに、生物としての目的は果たしにくくなっている環境ってどんな皮肉なんだろう。悲しい事だ。

「遺伝子を残すために生きる」という話は、私自身、リチャードドーキンスの「利己的な遺伝子」という本にかなり影響を受けております。私たち生物は遺伝子を後世に受け継ぐための「乗り物」である、という衝撃的な説を色んな実験や例とともに示した本。

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